電脳文芸同人誌 鐘楼

我、鐘を鳴らす者也。此の音、鐘を聴いた者の音也。

第五鐘 ハルカカナタカ、チカクニイルノカ


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はじめに

 

見切り発車で出発したこの「鐘楼」は、はたしてどこに向かうのだろう。

誰を乗せて、どこまで行くのだろう。それすらもわからない。途中下車も途中乗車も、ときには許され、ときにはその混乱を楽しむだろう。秩序の下に出発したわけじゃない。

しかし、だ。

終着駅も決まっていないが、出発することは我ら志を同じくする者に伝わっていた。

「出発するぞ、とにかく、火をくべる。鳴らす。」

これは警鐘か、帰宅を知らせる暮鐘か。そこにどんな音を聴くのか。

見切り発車の暴走列車「鐘楼」が出発するベルは鳴った。

いまはどこにいるだろうか。

 

創刊者に代わって、チーフデザイナーの参加を歓迎したい。

 

 

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デザイナー:Harvuta Hiradka(ハルタ・ヒラカ)

 

デザイン会社『ハル&ヒラ』共同代表。禁止対象前の遺伝子操作ベイビーブームのシリアルナンバー1017番、通称『ベラルーシ・プリンセス』。作者は匿名の英国スパイ機関責任者、育成環境は王立美術館系上流階級。『美しき遺伝子操作の子達(ヴィーナス・チルドレン)』の最高傑作と名高い。今年で126歳、本人曰く「あと500年は生きてしまいそうね」